こんにちは!

名古屋市中区新栄にある、株式会社ゼニタリハビリテーション部でかきぬま整形外科に出向している理学療法士の済藤です!

みなさんは顎関節症というものを

耳にしたことはございますでしょうか。

実は顎関節は生物の進化の過程で

不安定なものへと進化をしてきました。

 

生物は最初、海中で原核生物として誕生しました。

その後、進化を続けて脊椎動物が誕生しました。

 

初めの脊椎動物は円口類と呼ばれ

現在も観察できる生き物としては

ヌタウナギ類、ヤツメウナギ類といった

吸盤のような形をした口器を持つものです。

 

進化の過程で円口類の鰓弓(さいきゅう)が下顎骨となり

顎関節を開閉できる構造へと進化しました。

 

*鰓弓とは魚類の鰓(えら)に当たる部分で

実は哺乳類も胎児期に一時的に鰓のような構造が出現します!

 

魚類、両生類、爬虫類までは顎関節は

方形骨と関節骨で形成されていました。

 

上顎が突起状、下顎が窩状になっていて

ヒトとは真逆の構造ですね!

 
  

爬虫類から哺乳類に進化する際に

聴覚の発達が必要となりました!

方形骨は砧骨、関節骨は槌骨、

既存の鎧骨と一緒になり耳小骨を形成しました。

もともと顎関節の骨だったものが

現在の耳の骨になっているんです!

 

旧顎関節が耳小骨に変化する一方

新しい顎関節が歯骨と鱗状骨の間で

形成されました。

 

新顎関節の下顎頭が円弧を描くような動きをしたため

上顎骨に関節窩ができたと考えられています。

 

そして植物を咀嚼することが可能な

複雑な運動(すりつぶすような運動)が可能になった

その反面、顎関節が不安定となり

障害を受けやすくなりました。

 

人間も他の生物もご先祖様は同じです。

進化の過程で様々な変化を体にもたらしました。

人間と他の生物との共通点を考えることも

楽しいですね!

それでは次回もお楽しみに!