みなさんこんにちは。銭田治療院千種駅前鍼灸師の佐藤です。梅雨入り宣言がされてから、なかなか梅雨らしい天気が少なかったですが、来週はやっとそれらしい天気が続きそうです。この時期になるとなんとなく体がダルかったり、体調の優れない方もいるかと思います。

今回はそんな梅雨のダルさについて話します。

天気予報でも使われる「気温」「気圧」「湿度」これらは我々の体に影響を出しています。特に梅雨は雨と晴れを繰り返したり、気圧の変化が激しかったり、気温の変化も激しかったり、これが体に大きな負担を与えます。
私たち人間の体は気温などの外部環境に影響を受けながら内部環境を一定に保とうと働きます。これを「自律神経」などが担っています。しかし、変化が大きいとこれについていけず様々な不調に結び付きます。

梅雨の体調不良の予防や改善には気象の変化に負けない体作りが大事のようです。普段から規則正しい生活を心がけ、十分な睡眠をとりましょう。バランスのいい食事や適度な運動も予防や改善に大切です。
適度な湿気は皮膚や内臓、筋肉などを潤し、身体を内からも外からも守ってくれますが、その湿気も過剰になると体内に余分な水分=「湿」が溜まりやすくなります。

東洋医学では「湿」は体に溜まると「湿邪」となって、身体のさまざまな不調の原因になると考えられています。

「湿邪」は五臓の「脾」に影響しやすいです。脾の主な働きは、水分代謝や消化吸収です。湿邪により脾の働きが弱くなると、胃腸の不調による食欲の低下や下痢、身体の重だるさやむくみなどの症状を発症しやすくなります。

特に湿邪は下半身に溜まりやすいので、足がむくみやすくなります。湿邪は滞りやすい性質があるため、気血の流れが悪くなり、冷えや関節の痛み、神経痛へ悪化していくと考えられています。

体調を整えるには、水分代謝を良くして「湿邪」を身体から追い出すことが大切です。

・身体を動かして適度な運動をする。
→湿邪は停滞する性質があり、動かないとどんどん溜まってしまいます。
身体を動かして汗をかき、新陳代謝を上げて体内の水分の排泄を促します。

・水分を摂り過ぎない。
→湿邪は、私たちが飲む水分が身体に溜まっていくことで出来ます。
蒸し暑い梅雨時期に飲む冷たい水やビールは美味しいですよね。でも飲み過ぎると身体が重だるくなり、胃腸の調子を崩す原因になります。
熱中症対策で水分摂取は必要ですが、摂り過ぎには注意してください。

・利尿作用が高く、湿邪を追い出す食べ物を摂取する。
→ハト麦、インゲン豆、セロリ、トウモロコシ、玉ねぎなどは利尿作用が高い食べ物です。
また、キュウリ、トマト、なす、枝豆、スイカなどは身体を冷やし利尿を促します。
生姜、ねぎ、にら、ニンニク、カレー粉、山椒は身体を温め発汗を促します。
これらのものを意識して摂るようにしてみてください。

そして、忘れてはいけない鍼灸治療です。

鍼やお灸で体内の水の流れを良くし、湿邪を取り除いて体調の改善を図ることができます。
梅雨時期で気分も体調もすっきりしない時は、気軽に鍼灸治療を受けてみませんか?
梅雨入りが早かった分、梅雨明けも早ければよいのですが、長梅雨になる可能性もあります。健康管理が難しいこの時期、みなさんの体調管理を少しでもお手伝い出来ればと思っています。