こんにちは!さわやかクリニック通所リハビリテーションの理学療法士の新田です。

もう12月ですね。寒い季節になりますが、年末になってきます。今日は、火の用心ということで火傷について外科学の勉強です。国試に出る範囲を簡単にまとめています。

 

熱傷

☞熱傷の範囲の診断

・9の法則:成人に適用する

・5の法則:乳幼児に適用する

※手掌法:患者の片手の手掌が体表面積の約1%に該当。

 

ⅶ.熱傷深度

Ⅰ度

表皮までの熱傷、疼痛、発赤、充血

Ⅱ度

真皮までの熱傷、疼痛あり、水疱

Ⅲ度

皮下組織までの熱傷、無痛、知覚なし、炭化・壊死

※できるだけ速く、冷やす

※Ⅲ度では植皮を要することも

 

<全身管理>

・体の水分が皮下に抜けていくので血圧が下がってショックになりやすい。

・細胞外液:乳酸加リンゲル腋(抜けた水分を補う点滴)

※ショックでは細胞外液を急速に輸液する。

 

<広範熱傷の合併症>

・重症感染:敗血症

・Curling潰瘍(カーリング潰瘍):広範囲熱傷患者において、受傷早期に発生しやすい。(脳外科でもカーリング潰瘍という)

・急性腎不全:循環血漿量の減少により心拍出量の低下と血圧低下をきたし、容易に腎不全へ移行しやすい。

・気道熱傷:気管内挿管、および人工呼吸器管理になることもある。

 

熱傷になると、皮膚の機能も失われます。感染にも注意が必要となってきますので十分注意しておきたいものです。寒くなってきましたので身体に注意して風を引かないようにしていきましょう。それではまた!