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Fascia(ファシア)が原因の痛みと他の疾患との関連について | 銭田良博ブログ

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私は、エコーの臨床研究を10年以上前から行っています。 エコーの研究を始めたきっかけは、エコーで鍼(はり)が体内に入るところを見れることがわかったからです。 同時に、体内をエコーで見ていたら、表層の筋膜が確認できることがわかり、層構造になっている軟部組織が確認できることがわかりました。 最近は、筋膜はFascia(ファシア)の一部であることがさらにわかってきました。

Fascia(ファシア)が原因の痛みは、レントゲン・CT・MRIでは確認することができません。 唯一、エコーで確認することができるのですが、それでもまだわかっていないことがとても多いです。 しかし、慢性の痛みの原因がFascia(ファシア)にあること、それを証明する侵害受容器(痛みを感じる信号)が組織学的に確認されていること、神経・血管内もFasciaファシアで覆われていることが基礎研究で確認されております。

Fascia(ファシア)のことがわかっていないことも多いのは事実ですが、逆に今まで筋肉痛や神経痛と言われていたのも、そもそも筋線維や神経線維が痛いのかどうかもわからなくなっています。

私が色々と調べている限りでは、筋肉痛も神経痛も筋線維や神経線維そのものが痛い、ということばかりではない、と考えています。なぜなら、そうでなければ椎間板ヘルニアやぎっくり腰の症状が鍼で治るとは思えません。

神経線維が原因でしびれや疼痛の痛みが出演しているのであれば、本来はすべて神経ブロックで治るはずです。 治る場合は、神経線維そのものに原因があったから治ったのであり、神経ブロックをしたが効かなかった場合は、神経線維の周囲にあるFascia(ファシア)が原因の痛みまたはしびれであった、と考えます。

加えて、Fascia(ファシア)に痛みが出現する原因は、Fascia(ファシア)そのものが原因ではなくてその周囲の軟部組織に圧迫を受けてFascia(ファシア)が二次的になんらかの病態を示し、しびれや痛みが出現していることも考えられます。

なんでもかんでもFascia(ファシア)が原因である、とは言っておりませんので、誤解のないようにお願いします。

Fascia(ファシア)の研究をしていると、東洋医学的概念と一致してくるところが出てきます。 症状としては、Fascia(ファシア)の痛みを取り除くことにより、しびれ・栄養状態・手足の冷感・めまい・頭痛・肩こり・首こり・四十肩・五十肩・肩関節周囲炎・テニス肘やゴルフ肘・手首の痛みや腱鞘炎・背中の痛み・ぎっくり腰などの急性腰痛・慢性腰痛・股関節のつまるような痛み・膝の曲げ伸ばしで起きる痛み・足の捻挫、などの8割以上がFascia(ファシア)が原因の痛みです。 その症状は、運動器疾患だけでなく自律神経疾患・婦人科系疾患・泌尿器疾患・内分泌疾患・神経筋疾患・脳血管疾患などの前駆症状につながることが考えられます。

特に背中の痛みは、様々な疾患が内臓体性反射および体性内臓反射として出現している可能性大です。

「カゼは万病のもと」と良く言われますが、「Fascia(ファシア)の痛みは万病の前触れ」と私は考えています。 あちこち行っても治らなかったり、長い間の痛みに悩まされてから銭田治療院へいらっしゃることが多いのですが、そのような場合に治療をして楽になったらそれで終わりにしない方が良いです。

それから、長い間痛くてずっと悩まされていて、銭田治療院で治療をしてもらった直後は楽になったのだけどまたすぐに痛みが戻ってしまった場合は、それで来なくなるのではなくて最低3回は通ってください。 そうでないと、Fascia(ファシア)の痛みは様々な原因や部位の影響で出現するので、経過を追わないと分からないのです。

Fascia(ファシア)の痛みは、それまで長い間痛かったのにも関わらず私の治療でそれが治まった場合は、私の診立ては間違っていなかったことになります。しかし、その日のうちにまた戻ってしまうか、次の日から3日間は楽だったかもしくは違うところが痛くなってきたか、4日間以上楽だったもしくは1回の治療で良くなったか、によって、次の治療アプローチが違ってきます。

その日のうちにまた痛みが戻ってしまった場合は、治療の際の刺激量を私が調節する必要があります。

次の日から3日間楽だったもしくは違うところが痛くなってきた場合は、元々一番痛かったところ以外にも最初から痛みの原因があって、一番痛かったところが治療により取り除かれたことによってまた痛みが出現してきたことが考えられます。

4日以上楽だったもしくは1回の治療で良くなった場合は、私の試立てがずばり的中したことになります。しかし、5日目から痛みが出現した場合は、その痛みが出る前に同じ治療を行う必要がございます。

Fascia(ファシア)が原因の痛みに対しては、治療と並行してセルフケア(自分で行うリハビリやお手入れ)や生活指導も必ず行う必要がございます。

Fascia(ファシア)の痛みであることが専門家に見つけてもらった後は、毎月1回で良いのでFascia(ファシア)をちゃんと勉強している専門家に全身のFascia(ファシア)をリリース(徒手または鍼治療でメンテナンス)をしてもらうことをお薦めします。 理由は、上記に列挙した様々な症状と疾患の有無をチェックしてもらうためです。

月1回のメンテナンスを定期的に行えば、Fascia(ファシア)の痛みや疾患が出る前に専門家が見つけてくれて治してくれるので、今以上の健康状態を維持することができるようになり、結果として充実した毎日を送り健康寿命を延ばすことにつながるものと私は考えています。

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