こんにちは!

千種さわやかクリニック通所リハビリテーションの理学療法士の新田です。今回は大腿骨顆部骨折についてです。

 

【大腿骨顆部骨折】

・顆部骨折は関節内骨折

・膝関節の形態変化と関節構成体の損傷を伴うため、可動制限、内・外反変形、膝動揺性などの関節機能障害を残しやすい。

◇分類

①外顆骨折

②内顆骨折

◇発生機序

・直達外力:膝関節鈍角位で直接外力が加わった際

・介達外力:膝関節伸展位で強力な軸圧が加わった際

※両者ともに強い外力の作用によって発生

◇骨折線と転位

外転力:外顆骨折(X脚変形)

※顆間窩より斜上方に向かい、外側上顆の近位歩行に走る

※外上方転位

・内転力:内顆骨折(O脚変形)

※顆間窩より斜上方に向かい、内側上顆の近位方向に走る

※内上方転位

 

◇症状

・一般症状

・関節血種高度

・関節部の腫脹著名

・外顆骨折➡外反膝

・内顆骨折➡内反膝

・関節包ならびに靭帯の断裂により関節の動揺性がみられ、関節半月の損傷を伴う

◇治療法

・転位なし:5~6w副子固定

・外顆骨折の外上方転位整復:膝内転位で牽引し、内下方に直圧

・内顆骨折の内上方転位整復:膝外転位で牽引し、外下方に直圧

※整復後の関節裂隙の不整合の有無に注意

・通常は観血療法(無理な整復操作は行わない)

 

d.内側側副靭帯(MCL)付着部の裂離骨折

◇発生機序と症状

 MCL付着部の裂離骨折は膝関節部の外転・外旋強制により発生し、しばしば内側半月の損傷を伴う。

◇治療法

 膝関節軽度屈曲内転転位で固定

 

[stieda陰影]

・レントゲン画像orMRIで確認することができる。

・大腿骨内上顆に異常骨化像

・MCL損傷と鑑別することができる

  • 大腿骨内側上顆のMCL付着部にみられる異所性骨化のこと
  • 内側側副靭帯損傷後の過剰な可動域訓練で生じる
  • 外傷の既往がない例でもみられることある
  • 陰影は内側上顆裂離骨折のこともある

 

今日はここまでにしておきます。朝晩ともに寒くなってきました。今年も残り2か月です。体調に気を付けて頑張りましょう。

それでは!