(肩こりの治療に関連する経穴)
・天柱(てんちゅう)
部位→ 後頸部 第2頸椎(C2)棘突起上縁と同じ高さ、僧帽筋外縁の陥凹部
関連する軟部組織→ 僧帽筋、頭半棘筋、頭板状筋、大後頭神経
主治→ ぜんそく、精神不安、咳、てんかん
効能→ 胸のつかえを取り除き、ぜんそくを鎮める。体内の熱を冷まし、できものを解消する。
・風池(ふうち)
部位→ 後頸部 第2頸椎(C2)棘突起上縁と同じ高さ、僧帽筋外縁の陥凹部
関連する軟部組織→ 僧帽筋、頭半棘筋、頭板状筋、大後頭神経
主治→ ぜんそく、精神不安、咳、てんかん
効能→ 胸のつかえを取り除き、ぜんそくを鎮める。体内の熱を冷まし、できものを解消する。
・肩井(けんせい)
部位→ 後頸部 第7頸椎(C7)棘突起と肩峰外縁を結ぶ線上の中点
関連する軟部組織→ 僧帽筋、棘上筋、鎖骨上神経(C4)
主治→ 急性乳腺炎、肩背痛、頸肩腕痛、めまい
効能→ 風邪を取り除き、体内の熱を冷ます。経絡の通りをよくする。腫れを抑え、痛みを止める。
・膏肓(こうこう)
部位→ 上背部、第4胸椎(Th4)棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方3寸
関連する軟部組織→ 僧帽筋、菱形筋(大・小)、脊柱起立筋
主治→ 急性乳腺炎、肩背痛、頸肩腕痛、めまい
効能→ 風邪を取り除き、体内の熱を冷ます。経絡の通りをよくする。腫れを抑え、痛みを止める。
・身柱(しんちゅう)
部位→ 上背部、後正中線上、第3胸椎(Th3)棘突起下方の陥凹部
関連する軟部組織→ 僧帽筋、脊柱起立筋、棘上靭帯、棘間靭帯
主治→ 咳、喘息、精神不安、小児疾患
効能→ 体内の熱を冷まして解毒する。肺の気を巡らせて咳を止める。精神を安定させて痙攣を鎮める。
・曲垣(きょくえん)
部位→ 肩甲部、肩甲棘内端の上方陥凹部
関連する軟部組織→ 僧帽筋、棘上筋
主治→ 肩関節周囲炎、肩背部痛、肩こり
効能→ 筋を緩めて伸ばし、経絡の通りをよくする。
・側頚部の表層筋
・ご献体から見た肩甲骨上部の骨格筋
・肩甲挙筋と菱形筋群
・右側頚部から見た骨格筋
・後頚部の骨格筋
・僧帽筋・菱形筋・腸肋筋のエコー画像&Fascia(ファシア)リリース
(木村ペインクリニック院長木村裕明先生より画像提供)
・腕神経叢のエコー画像&Fascia(ファシア)リリース
(木村ペインクリニック院長木村裕明先生より画像提供)
(首こりと肩こりの関係)
首こりと肩こりの関係ですが、胸椎が猫背気味の場合は肩こりが先に始まり、肩こりが長く続くと徐々に首こりが始まります。
デスクワークでパソコンやスマホを見る時間が長い場合は、首こりが先に始まり、首こりが長く続くと徐々に肩こりが出現します。
ツボの概念である東洋医学の考え方として、病気になるもしくは目に見える症状が出現する前に予防する考え方がございます。
天柱と風池は、首こりと肩こりの共通のツボ(経穴)です。
肩こりに対して、解剖学的に治療対象となるのは、骨格筋は僧帽筋、棘上筋、肩甲挙筋、肩甲舌骨筋、前鋸筋、肩甲下筋で、その周囲の筋膜を含むFascia(ファシア)も必ず治療(Fasciaファシアリリース:徒手療法&鍼はり・セフルケア・生活指導)を行う必要がございます。
引用文献:
坂井建雄/松村讓兒監訳:プロメテウス解剖学アトラス 解剖学総論/運動器系 2011.
河上敬介著 骨格筋の形と触察法 改訂第2版 大峰閣 2013.4.
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