こんにちは!名古屋市中区新栄にあります銭田治療院千種駅前、マッサージ師の繁本です。少しずつ春めいてまいりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか?

今日は二足歩行についてお話させていただきます。
ご承知のように二足歩行は哺乳類でも人類だけに見られる歩行です。
しかし、年齢とともにそれも思うに任せぬ状態になり、杖を使用したり、ついには車いすの生活へと移行する方も多いと思います。
そもそも、二足歩行はきちんとバランスをとれないと転んでしまいます。
入院して、ベッドの上で安静状態が長らく続くと、骨量が減り骨粗しょう症になってしまうことがあると聞きます。ある研究では、3週間で7%ほど骨量が低下してしまうといいます。

また、二足歩行を可能にしているのは、背骨をS字に、骨盤の幅を横に大きくし、お尻の筋肉を発達させることによってはじめて安定した立位が保てます。四足歩行の動物では四足で分散して体重を支えるため、お尻の筋肉はそこまで大きくする必要はありません。
人間は立位を保持するときには下肢がまっすぐになり、姿勢を下肢の骨のみで支えることになります。すなわち、筋肉をほとんど使わないため長時間姿勢を保持することもできます。つまり、消費エネルギーが格段に少なくて済むということです。


一方、四足歩行の動物が立位をとろうとしても、もともと脚(あし)が曲がって付いているため、姿勢を保とうとするのに莫大なエネルギーがいります。
でも良いことばっかりではありません。
直立二足歩行になったため、上半身の重みが常に腰にかかります。また、歩行の際は瞬間ですが片足で全体重を支えなければならず、その時、最も負荷がかかるのが、骨盤にある仙腸関節という部位です。ちょうど、上半身と下半身のつなぎ目に当たる部位で地面からの衝撃を和らげる緩衝部に当たります。しかし、ベッドで横になることが多くなり、骨盤を包むお尻の筋肉(大殿筋など)が弱くなってしまうと関節部位にかかるストレスが増大し、わずかながらのズレが関節部位に 生じ腰痛の大きな原因になっているといわれています。


こうした状態にならないためにも、最も重要なのが運動になります。
運動はもちろん筋肉を強くしますが、骨にも良い影響を与えることが分かってきています。
運動をすることによって骨を新しく作る細胞や古くなった骨を溶かす細胞に振動やひずみをかけることによって、常に新しい状態に保つことができるといわれています。
訪問でお邪魔する、男性の方も年々ベッドで過ごす時間が増えており、5年程前に比べるとお尻や太もものボリュームがなくなり、痛みを訴える頻度が増えてきています。痛みを訴える前に、まずは簡単な運動からでいいのでチャレンジしてみてください。
それでは、また。