みなさんこんにちは。名古屋市中区新栄にある、銭田治療院千種駅前の鍼灸マッサージ師の船橋です。

みなさん、肩や頚(くび)などコリやこわばりの症状をもたれている方は多いですよね?

当院のブログ(#51#52#74など)でも紹介されているように、コリやこわばりの症状は、筋肉などの運動に関わる組織が、じっと動かずに耐え続けることにより生じています。

じっと動かずにいると、休憩して楽な状態のように思われますが、実際には重力にあらがって、同じ姿勢を維持するために働き続けている状態にあります。

筋肉は、本来、伸びたり縮んだり(伸縮)するための組織で、動いている分には健康な状態が保たれます。動きすぎれば疲れますが、この場合、休めば回復していきます。

ただし、じっと動かずに働き続けていると、徐々にこわばり、硬くなり、血行不良を伴い、痛みを感じるようになります。この状態では、休んでもなかなか回復はしません。理由は、動かないことによって生じる症状だからです。(メカニズムの詳細は、#52#74を参照してください)

このような症状は、車の運転やパソコン操作、読書や勉強など、長い時間、同じ姿勢を続ける必要のある状況で生じやすいです。また、冷える環境も症状を助長しやすいですね。

対策としては、前回提案した入浴もひとつの方法ですが、予防方法としてストレッチングを挙げます。ストレッッチングには、動的ストレッチングと静的ストレッチングがありますが、反動をつけない静的なストレッチングを行います。

筋肉は急に伸ばすと縮もうとする働き(伸張反射)があり、ゆっくり伸ばすと緊張が低下し徐々に伸びていく性質があります。今回は、こわばった筋肉を伸ばすことが目的なので、ゆっくり伸ばしていきましょう。

筋肉が伸ばされているのを感じ、痛くないところで20秒位、維持します。

肩こりの場合は、肩甲骨の動きをしっかり出すと効果的です。

①から⑤をおこないます。

①両手を前で組み、身体の正面に腕を伸ばします。身体はそのままで、手を遠くへ離す方向に腕を伸ばしていきます。そうすると背中(肩甲骨の間)が伸ばされている感じで20秒維持します。

② ①と同様で、腕を斜め上に向けて、伸ばしていきます。そうすると背中の下のほうが伸ばされている感じで20秒維持します。

③ ①と同様で、腕を斜め下に向けて、伸ばしていきます。そうすると頚から肩にかけて伸ばされている感じで20秒維持します。

④両手を後ろで組み、後方に腕を伸ばしていきます。そうすると肩甲骨の間が狭まり、胸の筋肉が伸ばされます。20秒維持します。

⑤最後に両手を頭の上で組み、上方へ伸ばし、身体を右に倒していきます。腋(身体の横)が伸ばされている感じで20秒維持します。そのあと、左側も実施します。

各々のストレッチングを行うと全部で約120秒(約2分)程度の短い時間ですが、肩甲骨に付着する筋肉が伸ばされていき、頚(くび)から肩にかけての筋肉の緊張が緩和していきます。

じっとしている時間が長いほど、こわばりは強くなりますので、間にストレッチングを行うことで、こわばりを予防することができます。

作業に集中すると、2~3時間はあっという間に過ぎてしまいますね。できれば30分から1時間ごとにストレッチングをすると効果的です。

ぜひ、試してみてください。

なお、すでに肩こりがひどくなり、ストレッチングなどで痛みを感じている場合は、マッサージや鍼などの施術が必要となります。施術後に痛みが回復し、動作が可能になってから、再発防止・予防を目的に、行ってみてください。