こんにちは!株式会社ゼニタの服部です。

今日はロコモティブシンドロームについてお話をさせていただきます。「ロコモティブ」とは移動能力があることを意味する言葉で、「ロコモティブシンドローム」とは、運動器の障害により、基本的な運動能力が低下している状態を指します。筋肉・骨・関節・軟骨・椎間板のいずれか、もしくは複数に障害が起こると、やがてバランス能力・体力・移動能力などが衰え、立ったり歩いたりといった日常生活の中で行う簡単な動作が困難になります。適切に対処しないと、運動器機能はさらに低下していき、最悪の場合は寝たきり状態になるおそれもあります。ロコモティブシンドロームは、要支援・要介護の大きな原因の一つです。厚生労働省の調査によると、要支援・要介護となった原因の上位は次のとおりです。

骨中のカルシウムや筋肉の量は、一般的に30代をピークに減少を始め、50代を迎えるとさらに急激に低下するといわれています。ロコモティブシンドロームを予防するには普段の運動が大切ですが、日常的に体を動かしてこなかった人がいきなり無理をすると、怪我の危険性も高くなります。怪我で運動できない間にまた運動器が衰え、さらにロコモティブシンドロームが悪化するという悪循環に陥るおそれもあります。

ロコモティブシンドロームの症状として、以下のチェック項目に一つでも当てはまったら要注意です。

トレーニングを始めて運動器の衰えを防ぎましょう。

 ロコモティブシンドロームの原因は加齢だけではなく、運動不足や食生活の極端な乱れも影響します。今からできる予防をしっかり実践することが大切です。

・食生活を改善する。肥満体形の人は腰や膝に負担がかかり、やがて関節などに障害が生じて運動器機能が低下するおそれがあります。また、ダイエットなどで低栄養の食生活を続けていると、骨密度や筋肉量の低下が懸念されます。骨や筋肉を作るのに必要なのは、カルシウムとビタミンD、ビタミンB6、そしてタンパク質です。カルシウムは牛乳や乳製品、ビタミンDは魚類、ビタミンB6 はレバーやにんにく、タンパク質は肉類に豊富に含まれていますが、単にこれらをたくさん食べればいいというわけではありません。肥満を招かないためにも、ほかの栄養素とのバランスを考えて摂取する必要があります。
なるべく主菜と副菜を用意して、乳製品や果物を毎日食べるようにしましょう。炭水化物・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラルという5大栄養素をバランス良く摂取できる食生活を整えること。これが運動器の機能を守るためには重要です。
・関節への負担を避ける。歩くときはつま先に体重を掛けず、足の裏全体で着地すると膝の負担を抑えられます。靴は必ず自分の足に合うサイズや形状のものを選んで履きましょう。膝や腰に不安がある場合、生活の場として望ましいのは和室よりも洋室です。正座は膝への負担が大きく、あぐら座りや床に座って足を投げ出す座り方も腰に負担がかかります。椅子や低すぎないソファを使い、膝や腰への負担があまりかからない生活を心がけましょう。布団よりもベッドのほうが、寝るときも起きるときも動作が楽です。

 ロコモティブシンドロームの怖さは、「体が思うように動かない」→「動くのをやめる」→「さらに体が思い通りに動かなくなる」という悪循環に陥りやすい点にあります。今回ご紹介した「ロコチェック」を行い、ロコモティブシンドロームの症状に心当たりがあるようなら、すぐに生活習慣の改善や適度な運動を実践して、悪循環に陥る前に抜け出しましょう。千種さわやかクリニック通所リハビリテーションでは適切な運動指導を実践しています。ぜひ、お試しから体験してください。