こんにちは!治療院、マッサージ師の繁本です。何となくどんよりとした気候が続いて
いますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

もう一度おさらいですが、ファシアとは「筋肉や内蔵をつないだり、包み込んだりする鞘(さや)・シートおよび結合組織」のことです。言ってみれば、身体全体を重曹的に包み込んでいるボディスーツのような物かもしれません。

其処にハリ(鍼)を打つと小さな刺激が身体全体に大きな波動となって伝わっていき、様々な症状の改善に繋がっているのだと思います。さて、今日は文学を題材にとり、はりの刺激の影響が身体全体に伝わる例を一緒に見ていきたいと思います。

皆様は、松尾芭蕉の「古池や 蛙(カワズ)飛び込む 水の音」という俳句をご存知のことと思います。これは、芭蕉が40代の時(1686年)、自身の庵(いおり)で創作したものとされています。
春の、物寂しく辺りには何もなくただ苔むした古びた池に、1匹のかえるが一瞬の間をあけて飛び込んだ。瞬間、水音とともに池面に波紋が瞬く間に広がり、閑寂の空気を破っていきます。当に、趣深い「わび」・「さび」へと通じる境地を芭蕉は表現して、この1句で俳句を文学たらしめました。ここでいう、水面が当に身体の内面を包み込んでいるファシア、かえるがハリ、拡がっていく波紋が刺激による影響と考えてみてください。
比喩が適切でないかもしれませんが、これが、ハリの刺激だと考えると、決して強い刺激ではなく、ピンポイントの刺激で症状の改善を図っていけます。なかなか症状の改善が図れない等でお悩みの方は、ぜひ当院にご相談くださいませ。

それでは、また!