こんにちは!千種さわやかクリニック通所リハビリテーションの理学療法士・鍼灸師・柔道整復師の新田です。今日は、骨盤骨折の第一弾を紹介します。マルゲーニュ骨折というものもありますが、次回また骨盤骨折シリーズ第2弾で紹介します。本当に簡単ではありますが、まとめてみました!
骨盤骨骨折
■分類
⓵骨盤骨単独骨折:腸骨、坐骨、恥骨に骨折があっても、輪の連続性が保たれているもの
⓶骨盤輪骨折:前者に比べて骨盤骨が形成する輪の連続性が骨折によって離断されたもの➡予後不良
❶腸骨翼単独骨折:デュベルニー骨折
・直達外力
・骨折した腸骨翼骨片は、内・外腹斜筋、腰方形筋によって上外方へ転移
・転子果長は正常であるが、棘果長を計測すると健側より長くなる場合がある。これはASISが上外方へ転移した骨片に含まれるためである。
❷恥骨単独骨折(恥骨上肢部と恥骨下肢部骨折)
・直達外力
・自転車のサドルで損傷など
❸坐骨単独骨折
・直達外力
・坐骨部分に半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋の起始部に当たるので、骨片は下方に転移。
・これに伴い股関節の伸展力が低下
❹仙骨単独骨折
・後方から直達外力
・第3腰椎あたりが多く、横骨折となる。
❺尾骨単独骨折
・直達外力
・第一尾椎の損傷が多い
・遠位骨片は前方へ屈曲転移することが多い。
❻腸骨稜剥離骨折→骨端核閉鎖していない。
・身体をねじるような動作で発生し、その多くは外腹斜筋の作用で腸骨稜前方部分に多くみられる(野球の空振り)
❼ASIS裂離骨折
・縫工筋、大腿筋膜張筋の牽引力により発生し、股関節最大伸展位からの股・膝両関節の屈曲が同時に起こった場合に受傷する(短距離スタート時など)。ASISに起始する縫工筋や大腿筋膜張筋の筋力により骨片が外下方へ転移することがある。
・膝を屈曲しながらの股関節の屈曲、外転、外旋力が低下する。
❽下前腸骨棘裂離骨折
・大腿直筋の急激な収縮や過伸展により発生する(サッカーのキック時など)
❾坐骨結節裂離骨折
・体幹前傾姿勢から急激に膝関節を伸展した場合にハムストリングス(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)の牽引力によって発生する場合と(ハードルなど)、大内転筋の牽引力によって両下肢の急激な外転動作(ちありーでイングなど)による場合に大別される。
骨盤骨折でもいろいろな骨折があるんだということを知っていただければと思います。それでは今日はここまで、また来週です。
もう秋も深まってきますね。コロナ収束も近くなってきています。いつもの日常へ早く戻ることを願っています。今日も感謝!それでは!
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