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五十肩とは俗称であり、その疼痛の出所を、医師による注射の効果や理学所見を総合して考慮しながら運動療法を行なうと回復が早く効果的である。その際、肩甲上腕関節のROM評価、結髪および結帯動作、肩甲骨mobilityの評価、触診により肩甲骨周囲筋の筋緊張と圧痛部位の確認、夜間痛の有無等を確認する。腱板断裂に対しては、その損傷程度により手術療法を行なう場合と、保存療法で対応する場合がある。医師からのCTやMRIによる画像所見の情報を収集した後に、超音波エコーによる静止画および動画所見、ドップラー反応、腱板と三角筋、Bursa(滑膜)との滑走性を確認する。腱板断裂に限らず有痛性肩疾患の運動療法の基本は、骨頭求心性の維持改善に尽きる。そのために確実に改善させたいポイントは、後方腱板の柔軟性改善、下方関節包ならびに腱板疎部の癒着改善である。烏口突起・小結節・大結節周囲の圧痛所見、ダウバーン徴候、ペインフルアークテスト、肩甲上腕関節の自動ROMによる疼痛部位を適宜確認しながら運動療法を継続する。鍼治療は、難部組織の疼痛部位とQuadrilateral space(四辺形腋窩隙)に行なうと効果的である。夜間痛が強い症例には、就寝時にクッションや座布団などを利用し軽度外転位を保持するポジショニング指導も有効である。セルフケアおよび生活指導として、冷えると肩痛が増強することが多いので、冷やさないような工夫を心がけること、眠る時に肩にタオルをかけたりするように工夫するようアドバイスしている。

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