皆さんこんにちは!名古屋市中区新栄にあります、銭田治療院千種駅前の船橋です。
近所の桜(河津桜?)がもう咲いています。例年より10日ほど早いでしょうか。2月末の時点で数株の開花が見られました。三寒四温という言葉があり、寒さと温かさが繰り返される時期ですが、徐々に暖かくなってきているのを感じます。

さて、今週もファシア(fascia)のお手入れに関するお話です。
ファシア(fascia)とは、体の至るところにあり、体の様々な組織をつなぐ網目状の組織です(詳細については、日本整形内科学研究会(JNOS)のホームページをご参照ください)。

今回は“ファシアを動かす”です。
コリやこわばり等の慢性的な症状の原因の一つとして、“動かさないこと(disuse)”が挙げられると思います。
例えば、映画館で映画鑑賞したのち、立ち上がる際にミシミシと体が軋む様に感じたことはありませんか?また伸びをしたくなったことは?
じっと動けずに同じ姿勢をとることで、先のような強張った症状が生じることがあります。伸びをするのは、こわばった体を緩めたくて自然に行う“ファシアを動かす”行動です。

このように、じっと動かずにいることがこわばりにつながり、ひいてはコリにつながるのでは、と考えています。
よく、肩こりの原因にパソコンの長時間使用が挙げられます。
パソコンを使用しているとき、顔は画面をじっと凝視して、腕は肘から先以外は固定されています。この時、頭を支える組織、腕を支える組織は、力は入れたまま動けない状態にあります。短い時間では、こわばるなどの症状(ファシアの軽い癒着)が生じますが、これが継続したらどうでしょうか?その結果の一つが肩こりとなると考えられます。

“ファシアを動かす”は、この強張る症状などの違和感への対策としての提案です。
先ほどの、伸びをしたくなる状態は、すでに体に違和感を生じている状態となっています。
じっとしている時間が長いな、と感じたらまずは“体を動かす”を実践してみてはいかがでしょうか?
経験上、痛みや違和感がなくても、体を動かしてみると動作の途中で動きづらさや突っ張るような痛みを感じることがあります。その場所には大小さまざまなファシアの癒着が存在していると考えられます。
からだを動かす(ファシアを動かす)ことで、こわばりの予防、若しくはこわばった組織のストレッチを行うことで症状の改善が図れます。
ちなみに、私が“長いな”と感じる時間は30分から1時間です。

では、どのように動かしたらよいでしょうか?
まずはゆっくり、反動をつけずに、無理のない範囲で動かします。
動かす方向は、首なら左右・上下に顏を向ける所から始めても良いでしょう。最初は小さく、徐々に大きく動かしていくのがおすすめです。
肩(腕ではないですよ)なら上下・前後を動かして様子を見てから、回してみてはいかがでしょうか。

痛みやこわばりなどの違和感があれば、無理なく我慢できる位置で動きを止めて、姿勢を維持します。およそ30秒くらいでしょうか。徐々に違和感が減少してくれば正解です。

もし、痛みやこわばりなどの違和感や症状に変化が出ないときは、ぜひご相談ください。
その場合には、ぜひ当院へご来院ください。
具体的な痛みや不調の原因を“問診”や各種“評価”を行い、確認した上で適切な対応(病院やクリニックの紹介も含め)をとり、症状の解消に向けて真剣に取り組ませていただきます。