私は最近、セミナー講師としてお話をする際にいつも、「筋肉痛は筋膜痛である」ということを伝えるようにしています。
なぜなら、筋肉に痛みを感じる信号は存在せず、それが筋膜に存在している(ポリモーダル受容器)ことが生理学的研究でわかっているからです。
今までの医学や基礎的研究は、筋肉に主眼が置かれていました。
しかし、最近は海外において筋膜に関する肉眼解剖学および生理学的研究が行われるようになり、痛みの原因が筋膜にあることが科学的に証明されるようになりました。
痛みの原因が筋肉ではなく筋膜である、ということになると、その深さや構造が違うために評価や治療の仕方が変わってくると考えます。
私は、『エコーを活用した臨床的触診』と発痛源評価(Evaluation for origins of pain)を必ず行うことにすることで、筋膜痛の原因と場所を評価しています。